3.30

4日後、今度は山頂から5~600mほど
南へ下ったコナラの林の下の群生地に
行ってみることにしました。桜の開花と
ともにカタクリは満開になるはずです。

新芽が眩しいお昼前の明るい林の中、
カタクリは果たして一斉に開花していました。
ギフチョウも3、4頭舞っています。

ほんとうに春が来たのです・・・

群生地に入ってすぐに背後から大きな声がしました。「咲いてますねー!」
振り返ると、山林にはふさわしくないスーツ姿の男性、そして、すぐ後からカメラを
携えた男性が上がってきて、盛んにシャッターを切り始めました。
スーツ姿の男性が差し出した名刺を見ると、地元の新聞社の人たちです。
カタクリを取材に来たようです。思いがけず目にしたギフチョウを追って捉えようと
されるのですが、望遠ではないので、なかなか難しそうです。
「チョウは同じルートを飛ぶので、動かないで此処で待っていた方がいいですよ。」
知ったかぶりに、ちょっとアドバイスしてあげました。
「お弁当買ってこようか?」とスーツ姿の男性。どうやら、ここで撮れるまで
粘るつもりのようです。少し話をしてから、私は引き上げることにしました。
「ギフチョウの写真は撮れるかな・・?」 山を下りてからもなんとなく気に掛かっていました。

翌朝、新聞の第一面、「春の足羽山 かれんな共演」として、カタクリに囲まれて蜜を吸う
ギフチョウの素敵なカラー写真が載りました♪ 私のコメントもちょっと添えられてありました。
きっと長時間、ギフチョウと格闘されたに違いありません・・・。 

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