雪あかり

2018.2.7


雪が小止みになった夕暮れ時、外を歩くと、脳裏にふと、「雪あかり」という言葉が甦ってきました。
男声合唱曲にもなった『雪明りの路』( 詩:伊藤整  作曲:多田武彦)
ずっと心に残っていた、この美しい響きの言葉・・・
 
 
          雪夜   ( 伊藤整『雪明りの路』より )

    あゝ 雪のあらしだ。
    家々はその中に盲目になり 身を伏せて
    埋もれてゐる。
    この恐ろしい夜でも
    そっと窓の雪を叩いて外を覗いてごらん。
    あの吹雪が
    木々に唸って 狂って
    一しきり去った後を
    気づかれない様に覗いてごらん
    雪明りだよ。
    案外に明るくて
    もう道なんか無くなってゐるが
    しづかな青い雪明りだよ。



まだしばらく、雪は続きそうです。

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